30年くらい前になるだろうか。何気なく聴いていたラジオの番組で、有名な漫画家が若いとき、雑誌社に何度も何度も作品を持って行ったが、どうしても採用されないどころか全く評価さえされなかった。
そんなある日、喫茶店で「何故みんなは自分の作品が解らないんだろう」と一人嘆いていたとき流れてきたのが「ツァラツトゥストラはかく語りき」だった。

言わずと知れた、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を題材としたシュトラウスの交響曲である。
ニーチェは当時のヨーロッパ文明の退廃を有名な「神は死んだ」と言う言葉で批判し、神に変わるべき「超人」と言う概念をたてた。
ちなみに「ツァラトゥストラ」とはゾロアスター教の開祖の名前である。

この時初めて「憧れを持つ者だけが知る悲しみ」と言う言葉を聴いた。
きっと若き漫画家も自分の世界(漫画)の価値を自負していたのだろう。そしてそれを読者と共有したかったのだろう。。
しかし現実は決して甘くはなかった。理想(自負)と現実の狭間でその漫画家の心は傷つき疲れ果てていた。
ニーチェの言う超人思想と、有るべき(評価されるべき)自分の姿が二重写しになったに違いない。

この時の、人が評価しようがすまいが、自分は自分だ。自分の道を征く。必ず勝って見せる。
その決意が原点となり、月日がたって現在は有名な漫画家となり高い評価を得るようになった。

確かそんな内容の番組だった。
何と言っても30年くらい前の記憶だから、曖昧なところもある。

何気なく聴いたこの時のラジオ番組で「憧れを持つ者だけが知る悲しみ」と言う言葉と、音楽がどれほど人を慰め励ますかと言うことを知った。


絶望の淵に佇む貴方。
じっと目を凝らして見てごらん。
そっと見守る「希望の天使」が見えるはずだよ。

それは愛する家族かも知れない。
心から支えてくれる友人かも知れない。
或いは未来の貴方自身の姿かも知れない。                                                    
        

希望を持とう。
勇気を出そう。
悪戦苦闘の嵐の海を渡るんだ。

貴方なら出来る。
貴方なら必ず勝てる。
                                                                                        いや、絶対に勝たねばならない。

貴方自身の為に。
貴方を見守っている人達の為に。
いつの日か貴方も「希望の天使」になる為に。

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