2002年最初の音の達人登場は、ナスペックのMさんである。
と言うより、元ヘビームーンのMさんと言った方が大方の人にはわかりやすいだろう。

Mさんとは一昨年夏過ぎにPMCの試聴室でお会いして以来時々会う機会があり、プロフェッショナルと呼ぶにふさわしい知識と経験、それに何とも言えない暖かいお人柄に、いつお会いしてもこちらが楽しくなってしまう。
だから全国にMさんのファン(支持者)が大勢いて、 いまだに色んな相談が寄せられるのも頷ける。
現にあちこちの掲示板でMさんの名前に出会った人は多いのではないだろうか。
また、BB5の試聴の時C10II とM300II を凄く誉めて頂き「このアンプはむしろ倍くらいの価格で売った方が売りやすいと思いますよ」と言われたのがついこの間の事のように思い出される。

ご存じの方も多いと思うが、Mさんは全国で10カ所の地域コミュニティFM放送局の設計施工もされ、また数多くのスタジオ等の設計施工もされているのである。
これだけの実績を持っているMさんの技術というか、永年の経験に基づく勘ときたら本当にビックリしてしまう。
例えばインシュレーター。
Mさんの手に掛かればアッという間に狙った音を出してくれる。傍目にはまるで神業みたいに思えるくらいだ。
私も何度かそんな現場に立ち会った事がある。そんなMさんをあるHPでは「必殺助け人」と呼んでいる。

昨年の暮れ、そのMさん宅へ伺いオーディオシステムの音を聴かせて頂いた。
Mさん曰く「いつも仕事でカチッとした音ばかり聴いているから自分の部屋の音はあくまでも癒し系の音なんです」と言われるとおり、またそのお人柄の通りの本当に優しい、そして静かで品のある音だった。
プリはウエスタン300Bを使用した珍しい逸品、パワーはA級30WのトランジスターでどちらもMさんの自作。

その後、遠くから来られた2人と計4人でささやかな忘年会となり色々お話を伺うことが出来た。
今一番感じることは、お客様が現在のシステムに満足できない時、次から次へ新しい製品を売りつけるやり方はオーディオ業界にとっては、むしろマイナスである。
そうでなく今あるシステムをいかに生かし満足できる音を出すかと言う提案、或いはサービスが求められているのではないだろうか、またそうしていかないとピュアオーディオは益々衰退して行かざるを得ないのではないか。
と言うことでみんなの意見が一致したのだった。

ともかく、オーディオと音楽に素晴らしい見識と思い入れを持っておられるし、またその裏付けとなる経験と実績も類い希なほど持っている方だと思う。
今のオーディオ業界で一番求められているのがMさんみたいな人ではないだろうか?
Mさんみたいな人に何としてもも頑張って欲しいと痛切に願うのは私一人ではないだろう。

次回は今をときめくレコーディング・エンジニアの赤川新一さんのことを書きたい。
(ご本人からは了解を頂いています)

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