[ いわゆるハイエンドシステム ]
先日電話を頂いた電源工事依頼者は、とても真摯で丁重な方でした。
下見にご自宅に伺ったのですが、ここでも丁寧なお出迎えを頂き恐縮するほどでした。
システムも写真の通り所謂ハイエンドの部類なのですが、いつも静かな音量で聴かれるそうです。
初めてお伺いするお客様のところでいつも感じることですが、私の耳にはどうしても歪み感が拭いきれないのです。
それほど近年の電源環境はノイズにさらされていることになりますが、一般的にはその対処方法が解りません。ここに電源工事の重要性も有ります。
さて、こちらのお客様宅での電源工事は、
① メーター横のナイフスイッチをNFBに交換。
② 屋内のELB交換。
③ 各回路のノイズ対策。
④ オーディオ専用幹線分岐。
⑤ オーディオ用電灯分電盤EOー01設置と専用回路2回路増設。
⑥ アース工事(接地抵抗 4.8Ω)
ここでの隠蔽配線も苦労しました。
以前エアコン設置したときは、一度屋外の壁を貫通して配管、配線をされたそうです。
作業は4人で、夕方6時までかかりました。
工事後のご感想を頂いたのですが、一番最初にリビングにいらっしゃったお母様が、「あら、いい音になったね」、と言われたそうです。
ご本人のご感想は、「SNの改善と、特に音の躍動感、奥行感が素晴らしい」、と言って頂きました。
極めつけのハイエンドシステム(訳あって、写真は大きくできません)
またこちらも超が付くハイエンドシステムとリスニングルームですが、電源に関しては専用回路以外ほぼ手つかずの状態で、簡易的な対策でもビックリするほどの改善が見られました。
具体的に言うと、ボーカルなど、歌の上手さ、発声の仕方、音階と抑揚が手に取るように解り、システムの潜在能力を見せつけられた思いがしました。
これが本格的な電源工事をしたらいったいどうなるのか、期待は膨らむ一方です。
以前、ビンテージオーディオをこよなく愛されているお客様が言われたことですが、オーディオシステムの本当の能力を出すためには、本来ショップだけでは無理なんだと想う。
つまり、各専門家が力を合わせて初めて可能なんだな。というような事を仰っていました。
機器の選択、リスニングルームの設計、電源、その他の専門家が力を合わせる、総合病院的な対応が必要だという意見でした。
私も全く同感です。