11月4日、サウンド・デンにお伺いし、した。
まず、その大きさに圧倒される。縦2M、横2.5M化け物みたいな大きさである。
大型ピーカーを見慣れた私でもビックリしてしまう。
人間の飽くなき情熱というものはこんな物まで作ってしまうのかと感心しきり。
さっそくFAST、C10ⅡとM300Ⅱをつないでみる。
CDはASC音源確認用の「土と水 IN 萩」、何と表現したらいいのだろう、
ともかく色づけのない「素」その物である。
それと大きさは伊達ではない。まさに実寸大の音楽が再生される。
非常に良くできたビンテージ・スピーカーに出会うといつも思うことがある。
工業製品化された現代スピーカーは音楽の大事なエッセンスを失ってしまった
のではないかと感じてしまう。
ビンテージ・スピーカーが上手くなると作り手の音楽に対する情熱、思い入れまで
表現されるように思う。
暖かな、何とも言えない音楽が再生されるのである。
このシーメンス/グランフィルム・バイオノールを探しだし、完全に復元された、
サウンド・デン、藤本社長のオーディオに対する情熱と思い入れに最敬礼!
このスピーカーについて詳しく知りたい人は下記HP【藤本の辛口コラム】をご覧下さい。
オーディオを論ずるなら、まず音楽ありきだと言いたい。
マイクを通さない生の音、音楽(マイクを通しても)は、巷間言われるようなピンポイント
とかステレオ・フォニックとか言う鳴り方とは随分違う。
例えばオン・マイクの場合、本来音像は膨らむはずである。
それを小さくすると言うことは、すでに音を加工している事だと思う。
むしろピンポイントで録音した音楽がどう再生されるかの方が遙かに大事ではないだろうか。
音響技術は音楽という芸術に奉仕する物であって、芸術(音楽)を加工して自慢する
なんて本末転倒も甚だしいのではないだろうか?
いろんな解釈を否定はしないが、音楽と言う芸術を原点とすべきだと思う。
ミュ−ジシャンやミキシング・オペレーター、4万ヘルツまで聞き分ける人達で音決め
をしているFASTとしては尚のこと、それを主張したい。