[ 私が出会った音の達人たち ] 2002年1月5日
2002年最初の音の達人登場は、ナスペックのMさんである。
と言うより、元ヘビームーンのMさんと言った方が大方の人にはわかりやすいだろう。
Mさんとは一昨年夏過ぎにPMCの試聴室でお会いして以来時々会う機会があり、プロフェッショナルと呼ぶにふさわしい知識と経験、それに何とも言えない暖かいお人柄に、いつお会いしてもこちらが楽しくなってしまう。
だから全国にMさんのファン(支持者)が大勢いて、 いまだに色んな相談が寄せられるのも頷ける。
現にあちこちの掲示板でMさんの名前に出会った人は多いのではないだろうか。
また、BB5の試聴の時C10II とM300II を凄く誉めて頂き「このアンプはむしろ倍くらいの価格で売った方が売りやすいと思いますよ」と言われたのがついこの間の事のように思い出される。
ご存じの方も多いと思うが、Mさんは全国で10カ所の地域コミュニティFM放送局の設計施工もされ、また数多くのスタジオ等の設計施工もされているのである。
これだけの実績を持っているMさんの技術というか、永年の経験に基づく勘ときたら本当にビックリしてしまう。
例えばインシュレーター。
Mさんの手に掛かればアッという間に狙った音を出してくれる。傍目にはまるで神業みたいに思えるくらいだ。
私も何度かそんな現場に立ち会った事がある。そんなMさんをあるHPでは「必殺助け人」と呼んでいる。
昨年の暮れ、そのMさん宅へ伺いオーディオシステムの音を聴かせて頂いた。
Mさん曰く「いつも仕事でカチッとした音ばかり聴いているから自分の部屋の音はあくまでも癒し系の音なんです」と言われるとおり、またそのお人柄の通りの本当に優しい、そして静かで品のある音だった。
プリはウエスタン300Bを使用した珍しい逸品、パワーはA級30WのトランジスターでどちらもMさんの自作。
その後、遠くから来られた2人と計4人でささやかな忘年会となり色々お話を伺うことが出来た。
今一番感じることは、お客様が現在のシステムに満足できない時、次から次へ新しい製品を売りつけるやり方はオーディオ業界にとっては、むしろマイナスである。
そうでなく今あるシステムをいかに生かし満足できる音を出すかと言う提案、或いはサービスが求められているのではないだろうか、またそうしていかないとピュアオーディオは益々衰退して行かざるを得ないのではないか。
と言うことでみんなの意見が一致したのだった。
ともかく、オーディオと音楽に素晴らしい見識と思い入れを持っておられるし、またその裏付けとなる経験と実績も類い希なほど持っている方だと思う。
今のオーディオ業界で一番求められているのがMさんみたいな人ではないだろうか?
Mさんみたいな人に何としてもも頑張って欲しいと痛切に願うのは私一人ではないだろう。
次回は今をときめくレコーディング・エンジニアの赤川新一さんのことを書きたい。
(ご本人からは了解を頂いています)
[ 私が出会った音の達人たち ] 2001年11月27日
大田区内、それもご近所に何名かのFASTユーザーがいらっしゃる。
一番近いのが直線距離8M、道路を挟んだお向かいのKさんだ。
FASTが製品発表した月にC10を買ってい頂いた。
まだ第一回のクラフト・オーディオ賞の金賞受賞(於 第3回真空管オーディオ・フェアー)が発表さる前のことである。
そのKさん、なかなかの辛口評論家である。
出水電器がFASTの発売元になり、製品を練り上げている頃は一向にいい音だとは言わなかった。
曰く「うん〜、帯に短したすきに長しだな」、最初の頃、私はこの人は本当に解っているんだろうかと疑っていた。
色々話すとまんざら解らない様子でもない。ともかく不思議というか変というかなかなか理解できない人、と言うのが当時の印象でした。
Kさんが当店に良く出入りするようになったのは、私がアルテックA5を手に入れた10数年前からだったと思う。
ご自分もオーディオは嫌いじゃないと言い、KEF104を買った時の話などされるようになった。
そしてなかなか思うような音が出せず悩んでいるとも話された。
そうこうする内にクオードのセパレートを購入されたがそれでもまだ不満だという。
ともかく低音が思うようにでないし、もっといい音で鳴るはずなんだと悔しそうに話されていた。
その後出水電器がFASTの発売元となり、第3回真空管オーディオ・フェアに出品したときはボランティア(?)で手伝って貰うまで仲良くなっていたのである。(その後イベントでは必ず手伝っていただいている)
そして、フェアーが終わったらC10を買うと言いだし、私を驚かせた。
C10とクオードで鳴らすKEF104は今までとは違って俄然思いっきり鳴るようになった。
特にその低域たるやこれが本当にあのKEFか?と言うくらい鳴りきった音なのだ。
それからもKさんの悪戦苦闘と努力は続いた。
つい先日の11月23日、あのサウンド・デンの社長ほか数名が広島から関東へ仕事に来られ、出水電器にも寄って頂き、当店CDのクロック交換もしていただいた。(その後、日に日に音が良くなっている)
次の日、一緒に来られた方にKさんの音を聴いてみますか?と言ったら是非と言うことになりみんなでK宅へ。
しかしデンの社長は「KEF104?いい音で鳴っているのを聴いたことがない」と言い全く興味さえ示されない。
皆で食事をしているときKEFが思いの外見事に鳴っていたと言っても、社長は「まさか」と言ったまま。
食事から帰る途中、四畳半でアルテック604を聴いている、I さんの所へ寄ってその音に驚かれ、それならKさんの所もと言われ、Kさんの部屋へ。
その音を聴くやいなや「これはKEFの音じゃない」と言い「こんなの初めて聴いた」と驚かれた社長だった。
[日本中を駆け回り、少々の事では驚かないデンの藤本社長がビックリした]
この事は、今やKさんの誇りとなった。
[ 私が出会った音の達人たち ] 2001年9月26日
埼玉県日高市に寺島農園と言う日本一のカブ農園がある。
社長の寺島さんは大のオーディオファンとしてかなり知られている。
世に音キチと言われる人は数有ると思うが、この方の音キチも並大抵ではない。
1957年製アルテック・シャープ820とプロ用アナログプレーヤー2台、同じくプロ機のマッキンパワー(管球式)デンオンのCDプレーヤー(プリとパワーはFASTに変更)等々。
もう一つの部屋には、JBL・ハープネス、マッキンC20&240、これだけでも大変なのだがさらにアルテック・ラグーナ830が追加されプリもC10Ⅱに変更。(各部屋にはタムラS・Sのパワーアンプも1セット有る。)
そして昨年11月から、3番目のオーディオルームとなる75畳のスタジオを作り始め、9割方出来上がっている。
今年の3月末にスタジオの音だしにお誘いを受けたがあいにく約束が有って参加できず、スタジオとその音が気になって気になってしょうがなかった。
そして、一昨日やっとおじゃまする事が出来たのである。
メインのオーディオルームに通され色んなレコードを聴かせていただいたのだが私の気持ちは完全にスタジオの方に向いてしまっていた。
第2オーディオルームの新しく追加されたアルテック・ラグーナ830を聴きいよいよスタジオへ!!!。
本当はこのラグーナ830をゆっくり聴きたかった。ビンテージSPとは思えないほど繊細かつ力強く、そのうえ何とも艶があり雰囲気満点の鳴りをしていた。それに形が良い。今度はラグーナ830を聴きに来たい。
スタジオの手前は50畳は有ろうという多目的の部屋になっている。
そして約75畳のスタジオ。広い、ともかく広い。
日本広しといえども個人でこんなスタジオ(オーディオルーム)を持っている人が何人いるのだろう。
そして、その防音がまた本格的なのだ。
外壁と内壁の距離が約0.7M。壁の間を人が通れるのではと思うほどの間隔が有る。
それも鉛、吸音材、吸音ゴムシート断熱材、コンパネ等厚さ100ミリは悠に越える床、壁、天井で出来ている。
さて、肝心な音である。
部屋で音が決まると言っても過言でないのはオーディオファンなら誰でも知っている。
しかも本格的な75畳のオーディオルームだ。
その音は通常のオーディオルームとは全然違っていた。
アルテック・シャープ820の間に音像が浮かび、そこで生演奏をしているみたいな感じで、まるでライブ会場にいるような錯覚に陥ってしまう。
そして、「色んなアンプで鳴らしたがFASTが一番良い音だ。オーディオをヘッドホンやCDラジカセと同じに考える人が多すぎる。オーディオはもっと楽しく、感動と心の癒しがなくちゃいけない。そんな意味でも
FASTは自然でホッとする音だと思う。」と誉めて頂いた。
また「FASTに巡り会わなければここまでやったかな〜。FASTがきっかけになったのは間違いない」とも言われた。
前にも書いたが、FASTを手に入れると音キチの血が騒ぐ人が多いみたいである。
ともかく異次元のオーディオの世界をかいま見た思いであった。
尚、寺島さんからは実名で書いても良いと承諾を得ました。
寺島さん有り難うございました。FAST共々今後とも宜しくお願い致します。
[ 私が出会った音の達人たち ] 2001年8月14日
世の中には自分で体験しないとなかなか信じられない事(物)がいっぱいあります。
ごく最近そんなことに巡り会いました。
それが噂のレゾナンスチップだったのです。
オーディオのアクセサリーに詳しい方はよくご存じだと思いますが、レゾナンス・チップと言う制震グッズの社長が今回掲載の西野さんです。
レゾナンス・チップを最初に見たのは昨年10月26日でした。
FAST及び出水電器が足を向けて寝られない程、FASTのアンプを評価していただいているオーディオ評論家(ご本人は謙遜して、オーディオ・ライターと自称されている)のスピーカー、アマティにいっぱい貼ってあり、他にもこれでもかこれでもかと貼ってあった。
しかし、その時はなんか変なおまじないだなぁ−、くらいにしか思っていなかったのです。
今年の6月、RCCのHP、掲示板に「FASTのT1−Xを聴いてみたい。」と言う西野さんの書き込みが有ったので早速貸出機を送って(西野さんの都合も聞かず)、試聴して頂きました。
結果はレゾナンス・チップHP《コラム》6月19日から27日にわたり試聴記が書かれています。
(RCC掲示板もとても参考になるし、何より面白い書き込みがいっぱいです。一度アクセスしてみて下さい。)
まだレゾナンス・チップに半信半疑だった私は、「T1−Xの音が良くなるならレゾナンス・チップを貼って、そのままの状態で送り返して下さい。」とお願いしました。
レゾナンス・チップを貼ったT1−Xはフォーカスがキリッとし、静かな鳴りで奥行きも少しプラスされた感じでした。
そのぶん、FASTの熱気を感じる音、抜けの良さが少し薄れた感じで、どちらが良いか好みによるところでしょう。
圧巻は【オーディオ・ワールド 2001】、FASTの試聴で、30畳ほどの試聴室の壁にレゾナンス・チップを1ヶ貼っただけで、それまでの低域のビビリがピタッと消えたのにはみんな驚いた。
パッと見て、どこレゾナンス・チップを貼ればいいか、経験に裏付けられての事とはいえ、瞬時に判断された西野さんの勘の良さには驚きました。またそれがキチッと決まるんだから本当に凄い。
一緒にいたIさんも(音の達人№002参照)早速購入。 よほどショックだったのでしょう。
私も近々、レゾナンス・チップによる試聴室(そんな大げさな物ではないけど・・・)の調整にチャレンジしてみます。
今回は、西野さんと言うよりレゾナンス・チップの話になってしまいましたが、私より読者の皆さんの方が詳しい(?)と思いますのでこのへんで。詳しくはRCCのHPを見て下さい。
【RCC西野さんのHP:RCCレゾナンス・チップHP】
参考までに西野さんは【オーディオ・2001】のP184−185にも紹介されています。
[ 私が出会った音の達人たち ] 2001年7月7日
昨年12月中頃、前に何回か試聴に来られた方が「友人を連れていきます」と言って一緒に来店されたのが、意外な事に20才くらいのうら若き女性であった。
なんでも、オーディオに興味を持ったけど、何を買ったらいいか解らず、相談をした友人に薦められたのが、FAST T1−X で、ともかく一度試聴をと言う事になり、ご一緒に来られたのである。
そんなわけで、今回は音の達人と言うより、是非達人になって、女性オーディオファン作りの大きな力となり、素晴らしい音楽とオーディオを生涯の友にして欲しいと言う、私の勝手な願望を込めての掲載です。
[音の達人]としては、初めての女性オーディオファンの登場となりました。
(ご夫妻のオーディオファンは№001のF様ご夫妻、№009のロッジ満天星、小林様ご夫妻、№010のN様ご夫妻が登場されています。)
本格的なオーディオは全く初めてのUさんなのだが、いきなりT1−X、B&W804そしてマランツCD7と言うシステムでのスタートはちょっと珍しいと思う。。
友人のアドバイスも凄いけど、アドバイスのままスタートされたUさんの意気込みに敬意を払いたい。
Uさんはすでに、コーリアンボードや御影石など、挑戦を始めている。
この分で行くと、間違いなくオーディオの楽しさ、深さの虜になってしまうのだろう。
Uさんの為に喜ぶべきか、はたまた同情すべきか・・・・・・・。
1年後、そして数年後、一体どんな《Uサウンド》が展開されていくのか大いに楽しみである。
Uさんの友人もまた凄い。薦めるからにはと、自らあちこち試聴を繰り返し自分の耳で確認した上で、自信を持って薦められたのだった。
そして、数あるアンプの中から、FASTのT1−Xを選んで頂いた事に、心から感謝したい。
一度ご友人のシステムを聴かせていただいたが、やはりというか、さすがにと言うかB&W805から出てくる音はビックリするほどいい音で、こんなに、スケール感、粒建ち、奥行き、艶、共に揃ったB&W805の音は初めての経験であった。
しかし、スピーカーに有名なインシュレーターを敷く前は全然聴けなかったそうだ。
ちなみにご友人のアンプはリ◯だったが、このときは FAST T1−X で鳴らした。
Uさんについてもっと書きたいが、近々、もっと違う形で皆さんの目に触れるかもしれないのでこの辺で。
何はともあれ、Uさんのオーディオライフが実り多く、音楽を友として、素晴らしき人生を送られることを切に願うものです。
※先日、たまには失敗談(?)も書いたら、とアドバイスを頂きましたので、近々掲載したいと思います。
8月20日追加
今日は待ちに待った A&V village 9月号 の発売日でした。
見られた方はもうお解りでしょうが、表紙とP16−17で紹介されている上田真紀さんがUさんです。
しかしカラー2ページには驚きました。
上田さん、高橋先生、村長こと萩原編集長、有り難うございました。
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