(有)出水電器 島元のブログ

2003年11月の記事

無敵のタイソン

[ オーディオロマン街道 ]   2003年11月20日

タイソンと言ってもプロボクサー のタイソンではない。
我が家に良く顔を出す野良猫である。
名前の由来はその風貌とご近所界隈のボス猫である事から来ている。
名付け親は例によって我が家の家内。

このタイソン、顔はお世辞にも男前(オス前?)とは言えない。おまけにとても汚い。(汚かった)
この猫が近所に住み着くようになったのは、お隣のお嬢さん”ゆりかちゃん”に気に入られたからであった。
それまでもお向かいのおそばやさんの奥さんに可愛がられ、毛並みの手入れなどして貰っていた。
物心付いた”ゆりかちゃん”その汚い野良猫に頬ずりして可愛がるのを見て大人達は不思議がった。
ある時理由を聞いたら「タイソンは親もいない。兄弟もいない。お家もない。可哀想だよ」と、ぽつりと言った。
それを聞いた大人達は更に驚いたものだ。
なぜなら”ゆりかちゃん”は僅か生後7ヶ月で母と死別し、大好きなパパと祖父母と4人で暮らしていた。
そんな”ゆりかちゃん”がタイソンを可愛がっているのだ。もう粗末に出来ない。

そん事からタイソンは近所のみんなに可愛がられるようになったのである。
もとより人なつっこい性格の猫だったので、我が家に出入りするのに日にちは掛からなかったが、いかんせん元が野良猫である。家に居着くことは無かった。それでも具合が悪くなったり怪我をすると治るまでおとなしく我が家にいた。実にチャッカリした猫なのだ。ある時など頭に何かくっついているので取ろうとしたら何か変なのである。よくよく見れば、それはエアーで打ち込んだ釘だった。それも目の横から口の中まで貫通していた。
何という人でなしの所行か! こんな輩がやがて動物を殺し人を傷つけるようになるのだ。怒りに震えながら獣医の所へ連れていった。
しかし流石はタイソン、不死身だった。奇跡的に完治したのだ。

          無敵のタイソン

                   よく見れば愛嬌も有る【タイソン】
                      (最近少し衰えが見え始めた)

最近ではこんな事もあった。
ついにタイソンも死んだのか?
サッパリ顔を見せないので心配していたら、お隣の池上温泉に来るお客さんが、自販機の所で寝ていたタイソンを見て病気で行き倒れた(猫の行き倒れ?)のだと思い病院に入院させたらしい。
費用もかなり掛かったはずである。よほど動物好きの人なのだろう。
一週間ほどしたらタイソンは何事もなかったかのように近くを徘徊し始めた。
世間では自分の子さえ殺す親がいるというのに、何と”運の良い野良猫”なんだろう。
殺伐とした世の中ではあるが、我が西蒲田界隈の住人は心優しき人達で一杯である。

岩田さんのこと

[ 電源工事 | オーディオロマン街道 ]   2003年11月15日

9月に逝去された《四畳半でアルテック604を聴く男》岩田さんの事は、このHPを見られている方は多分ご存じだと思う。
今となってはあの人なっつっこい笑顔と人柄の良さが懐かしく、早すぎる死が悔やまれてならない。

岩田さんについての想い出はたくさんあるが、中でも最初の出会いや一緒に伊豆までJBL4343Bを引き取りに行ったこと、私が某BBSで訳の分からない批判を受けていた時、力強く励ましてくれた事が忘れられない。
その書き込みに子細に目を通して彼が言った一言「この人は電気一般も無線についても専門家じゃない!」は印象的だった。(岩田さん自身は無線の技術者)
例えば私が作る分電盤は火災の恐れが有るという批判に対して、「確かに日本でも過去に一度火災は有ったが、それは巨大な出力の違法無線(車載)と何かの大消費電力の会社が偶然も偶然、たまたま影響し合って分電盤の配線が燃えたのであって、決して一般論として成り立つ話では無い。今ではそんな違法無線も無いし家庭用オーディオやシアターでは電流そのものが知れている。まして通常配線より許容電流の大きなCV8スケがまかり間違っても燃えるなんて考えられない」と言った。
その後、彼の知人でアマチュア無線の第一人者で何冊も著作が有る方にも会ったり、オーディオの仕事をする前によく仕事をした大森日赤の電気主任や病院の電気設計を専門にしている人、放送局などで工事に携わったりする人にも色々聞いたりしたものである。

異常とも思える一連の批判については良く岩田さんと話したが、正確を期すべき立場の人とも思えない不明確な記述が多いと笑っていた。某氏が繰り返し批判している100A ELB(正確には100Aフレーム50A ELB)の使用についても当然理由が有るが、工事経験のない氏には多分解らないだろう。また、私の工事内容については1年近く前から充分知っていたし評価もしていたはずである。
一連の批判の僅か1ヶ月ぐらい前にくれたメールや電話では、色々教えて欲しいとまで言っていた。私は人を貶めたり辱めたりして喜ぶ趣味は無いので、氏の二面性をどう理解したものか今だに解らない。
何はともあれ、このことでかえって電源に対する知識を深める事が出来た事を思えば、某氏は正に得難い存在だったと言える。

話がそれてしまったが、岩田さんは無類の動物好きでもあった。
我が家は(家内が)良く野良猫を拾ったり、野良猫が勝手に住み着いたりするのだが、4年ほど前から飼っていた”クロ”も岩田さんには随分かわいがって貰った。
この”クロ”も元々野良猫でいつも駐車場の所でジーッと日向ぼっこをしていたが、その臆病さと言うか警戒心の強さは尋常では無かった。よく見ると前足も後足もなんだか変で普通に走れず、逃げるときもトコトコと小走りに逃げて行った。
黒猫と言うことで気味悪がられ、よほど虐められたのだろう。一度隠れると何日も出てこなかった。家内はあまりにもかわいそうだと言い、餌付けを始めたが抱き上げられるまでに1年半もかかった。
そして家に入れてからも半年間は餌を食うときと用を足す以外押入から出てこないほど臆病な猫だった。

 岩田さんにも可愛がられた

やっと懐いてきた頃、今度は具合が悪くなり、獣医からはムリですと言われたクロだったが、岩田さんが持ってきた精製した浄水を飲ませたら不思議に元気になったのだった。

そのクロが再び宮合いが悪くなったのは岩田さんが亡くなった直後のことだった。点滴で 暫くはは元気だった。しかし最後の頃はよろけながらも甘えてきて、本当にかわいそうだったが、1ヶ月後ついに死んでしまった。クロはきっと優しい岩田さんの後を追っていたのだろう。

心優しき岩田さんのご冥福を心よりお祈りいたします。

 


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